仏教保育

福岡県の粕屋郡久山町にあるせいこく保育園は、坐禅や習字、合掌といった取り組みを実践している保育園です。
坐禅は正しい姿勢を身につける取り組みで、静かに座ることができる集中力が養われます。
体の使い方と呼吸を整える方法が分かりますから、落ち着きのない子供も実践することで落ち着きが見られるようになります。

清谷寺本堂で坐禅

習字は硬筆を使う本格的なもので、こちらも集中力を養い、丁寧に文字を書く大切さと技術を学ぶことができます。
ただ筆を持って字を書くだけではなく、せいこく保育園では靴を並べてから本堂に上がり、よろしくお願いしますの挨拶で習字の稽古が始まります。
終わった後はありがとうございましたと感謝の気持ちを口に出すことで、礼節を覚えることができるわけです。
せいこく保育園は少人数の保育所なので、1人1人に指導が行き届きますし、静かに集中できるので習字の練習にもってこいです。

清谷寺本堂でお勉強

合掌は感謝の気持ちを覚え、実践する為の保育で、相手を敬ったり感謝に意を示す方法を体で覚えることができます。
食事の際に手を合わせる意味や誰に対しての行動なのか、どういった気持ちで手を合わせるべきかなどの理解が深まります。
そして感謝の気持ちを言葉にして口に出して示すことで、優しい心が育まれることになります。
仏教保育は決して宗教的なものではなく、日本人であれば生活の中で自然と身につくことが少なくないです。
しかし、現代では仏教に由来する習慣が薄れており、手を合わせて感謝の気持ちを口にすることも減っています。
そんな中でせいこく保育園が実践している仏教保育はまさに、現代人が忘れ掛けている日本人の心を思い出させるものです。
あらゆるものを吸収して成長する子供は、大人になってからも役立つ物事の考え方、習慣が実践を通して身につきます。
坐禅にも習字にも合掌にも1つ1つ意味があって、その意味を実践しながら気がついたり、理解できるのがせいこく保育園の仏教保育です。
感謝の気持ちが素直に表せる子供は、周りの人達から好かれますし、それが回り回って自分に返ってきます。
だからこそそうした気持ちが表現できたり、他人を思いやれる子供に育つ仏教保育が注目を集めていますし、保育に坐禅などを取り入れる保育所が見られるようになっていると考えられます。

花まつりのお参りです