福岡県久山町の臨済宗「清谷寺」が運営するせいこく保育園 - 仏教保育の魅力

福岡県久山町に位置する臨済宗「清谷寺」が運営する「せいこく保育園」です。

この保育園は、単なる保育施設ではなく、臨済宗の教えと伝統を取り入れた独自の保育理念を持つ場所です。浄土真宗や曹洞宗など他の仏教宗派の保育園とは異なる、臨済宗ならではの特色ある教育を提供しています。

この記事では、清谷寺せいこく保育園の魅力と特徴を詳しくご紹介します。

物質的な豊かさよりも人間関係を重視し、少人数制で一人ひとりに寄り添った保育を行う姿勢は、現代の保育に求められる本質を捉えています。

坐禅を通じた集中力の養成、正しい姿勢と呼吸法の習得など、臨済宗の伝統的な教えを子どもたちの成長に活かす工夫もあります。

久山町という自然豊かな環境に恵まれた立地も、せいこく保育園の大きな特徴です。福岡市からもアクセスしやすい久山町は、都市近郊でありながら緑に囲まれた静かな環境が魅力です。そんな環境の中で、園児たちは伸び伸びと成長していきます。

柴田親志園長が大切にしているのは、「自ら考え遊ぶ力」を育むこと。過剰な管理や指示ではなく、子どもたち自身が考え、行動する力を養う保育環境づくりに力を入れています。これは臨済宗の「自己と向き合う」という教えにも通じるものです。

また本記事では、せいこく保育園での子どもたちの成長過程も紹介します。コミュニケーションを通じた言葉の発達、自己表現力と傾聴力の育成、思いやりの心と自己肯定感の醸成など、子どもたちがどのように成長していくのかが分かります。臨済宗の教えが、現代の子育てにどう活かされているのかという点も興味深いでしょう。

清谷寺せいこく保育園に関心をお持ちの方、臨済宗の教えに基づいた保育に興味がある方、久山町での子育てを検討されている方にとって、本記事は有益な情報源となるはずです。仏教保育という選択肢を考える上でも、参考になる内容をお届けします。臨済宗と保育の関わり、そして子どもたちの豊かな成長の様子をぜひご覧ください。

清谷寺せいこく保育園の基本情報

福岡県粕屋郡久山町に位置するせいこく保育園は、臨済宗寺院「清谷寺」が運営する特色ある基準適合施設です。

少人数制保育を実践し、仏教の教えを基盤とした子どもの育成に力を入れています。

園長は清谷寺の住職である柴田親志が務め、物質的な豊かさよりも人間関係を重視した保育理念を大切にしています。

久山町における保育園の立地と環境

せいこく保育園は福岡県粕屋郡久山町の自然豊かな環境に恵まれた場所に立地しています。久山町は福岡市の近郊に位置しながらも、緑あふれる自然環境が残る地域として知られています。保育園周辺には清谷寺の境内や緑地が広がり、子どもたちが伸び伸びと成長できる恵まれた環境となっています。

園舎からは四季折々の自然を眺めることができ、季節の移り変わりを肌で感じながら保育活動が行われている点が特徴です。夏には虫取りや水遊び、秋には落ち葉拾いなど、自然と触れ合う体験を通じて子どもたちの感性を育んでいます。

項目詳細
施設名せいこく保育園
種別基準適合施設(少人数保育)
所在地福岡県粕屋郡久山町
運営母体臨済宗 清谷寺
園長柴田 親志(清谷寺住職)

臨済宗寺院が運営する保育施設の特徴

せいこく保育園は臨済宗の寺院「清谷寺」が運営する保育施設という大きな特色があります。仏教の教えを基盤としながらも、特定の宗教教育に偏ることなく、子どもたちの豊かな人間性を育む保育を実践しています。

清谷寺の本堂を活用した坐禅や習字などの活動は、一般的な保育園では体験できない貴重な機会となっています。本堂という静かで厳かな空間で行われる坐禅は、子どもたちの集中力や自己コントロール能力を自然と育む効果があります。

臨済宗の「自己を見つめる」という修行の精神は、子どもたちの自立心や思いやりの心を育てることにつながっています。また、寺院の持つ落ち着いた雰囲気は、子どもたちの情緒を安定させる効果もあると考えられています。

仏教保育の意義と実践

せいこく保育園では、仏教保育の特色として「感謝の心」「思いやりの心」「命を大切にする心」を育むことを大切にしています。毎日の生活の中で「いただきます」「ごちそうさま」などの言葉を通じて感謝の気持ちを育み、友だちや先生との関わりを通じて思いやりの心を培っています。

また、季節の行事や仏教行事を通じて日本の伝統文化に触れる機会も多く設けられています。花まつり(お釈迦様の誕生日)や成道会(お釈迦様が悟りを開いた日)など、仏教ならではの行事を子どもたちが理解しやすい形で取り入れているのも特徴です。

柴田親志園長のプロフィールと保育理念

せいこく保育園の園長を務める柴田親志は、清谷寺の住職でもあります。

臨済宗の僧侶としての修行と経験を活かし、子どもたちの健全な心と体の育成に情熱を注いでいます。

柴田園長が掲げる保育理念の中心には「物質的な充実よりも、友達同士や周りの大人との関わりを重視する」という考え方があります。現代社会では物があふれる環境の中で育つ子どもたちが多い中、あえて備え付けの遊具を限定し、身近にあるものを使って子どもたち自身が遊びを考え出す力を養うことを大切にしています。

また、「子どもたちが自ら考え、行動する力を育てること」を重視しており、大人が過度に介入せず見守る姿勢を保育士たちにも伝えています。これは臨済宗の「自己との対話」「自己探求」の精神にも通じるものです。

せいこく保育園の教育方針

福岡県粕屋郡久山町にある「せいこく保育園」は、臨済宗寺院「清谷寺」が運営する特色ある保育施設です。柴田親志園長(清谷寺住職)のもと、物質的な豊かさよりも人間関係を重視し、子どもたちの健やかな成長を見守る保育環境を整えています。

物質的豊かさより人間関係を重視する考え方

せいこく保育園では、現代社会に多く見られる物質的な豊かさや便利さを追求するのではなく、人と人とのつながりや関わりを大切にする教育を実践しています。園長の柴田親志住職は、子どもたちが真の豊かさを感じられる環境づくりに力を入れています。

物質的な豊かさよりも大切なことは、友達や先生、家族との関わりの中で育まれる心の豊かさです。せいこく保育園では、子どもたち同士の関わり合いや、保育者との深い信頼関係を築くことで、思いやりの心や協調性を自然と身につけられるよう配慮しています。

教育方針の柱具体的な取り組み期待される効果
人間関係の重視日常的な対話、グループ活動協調性、思いやりの心の育成
自発的な遊びの促進自然素材や身近な材料での遊び創造性、問題解決能力の向上
伝統文化の体験坐禅、習字などの体験集中力、日本文化への理解

園内には最新の遊具や電子機器が豊富にあるわけではありませんが、それは意図的なものです。子どもたちは身の回りにあるものを使って、自分たちで遊びを創造し、想像力を育んでいきます。この環境が、将来的に困難に直面した際にも、自ら考え解決する力を養うのです。

少人数制による一人ひとりに寄り添った保育

せいこく保育園の大きな特徴は、少人数制保育を採用していることです。これにより、保育者は子ども一人ひとりの個性や発達段階をしっかりと把握し、きめ細やかな対応が可能になっています。園児数が適正に保たれているため、子どもたちは全員の名前や顔を覚え、深い人間関係を構築できます。

少人数だからこそ、子どもたち一人ひとりの『今』に寄り添える保育が実現できます。保育者と子どもの間に生まれる深い信頼関係は、子どもの安心感につながり、のびのびと自己表現できる土壌となります。

少人数制保育のメリットとして、以下の点が挙げられます:

  • 子ども一人ひとりの発達段階や興味に合わせた活動の提供
  • 保育者との豊かなコミュニケーションによる言葉の発達促進
  • トラブルが生じた際のきめ細やかなフォロー
  • 個々の子どもの特性に合わせた生活リズムの尊重
  • 保護者との密な連携と情報共有

この少人数制の環境は、臨済宗の教えにある「一人ひとりの存在を大切にする」という理念とも合致しています。子どもたちは自分が大切にされていると実感することで、他者も大切にする心が自然と育まれていきます。

自ら考え遊ぶ環境づくりの工夫

せいこく保育園では、備え付けの遊具を必要最小限にとどめ、身近にあるものを使って子どもたち自身が遊びを考え出す環境づくりに力を入れています。これは子どもの創造性や問題解決能力を育むための意図的な取り組みです。

園長は、「遊具が限られているのはあえてそのようにしている」と説明します。子どもたちは制約の中で創意工夫し、自ら遊びを生み出していきます。例えば、木の枝や葉っぱ、石ころなどの自然素材を使った遊びや、段ボールや古新聞などの身近な素材を使った工作など、子どもたちの想像力次第で無限の遊びが生まれます。

年齢に応じた遊びと学びのバランス

せいこく保育園では、年齢に応じた適切な遊びと学びのバランスを大切にしています。特に年長児には、遊びの時間だけでなく、就学準備としての「お勉強の時間」も設けられています。これは単なる知識の詰め込みではなく、学ぶ姿勢や集中力、考える力を養うための時間です。

年長クラスでの学びの時間では、以下のような活動が行われています:

  • 文字や数に親しむ遊び感覚の活動
  • 絵本の読み聞かせと感想の共有
  • 季節の行事についての学び
  • 自然観察と気づきの記録

これらの活動は、臨済宗の教えである「自ら考え、気づく」という理念に基づいています。園長は「子どもたちが自分で考える力を身につけることが、将来の自立につながる」と考え、指示待ちではなく自ら考え行動できる子どもの育成を目指しています。

遊びを通じた社会性の育成

せいこく保育園では、子どもたちが自分たちで遊びのルールを考え、話し合い、時には譲り合うことを学ぶ機会を大切にしています。これは社会性の基礎を育む重要な経験となります。

少人数ならではの落ち着いた環境の中で、子どもたちは自分の思いを伝え、相手の思いを受け止める練習を重ねます。時にはぶつかり合うこともありますが、そうした経験を通して感情のコントロールや問題解決の方法を学んでいきます。

せいこく保育園の教育方針は、物質的な豊かさよりも人間関係を重視し、少人数制のメリットを活かした一人ひとりに寄り添った保育、そして自ら考え遊ぶ環境づくりという3つの柱で成り立っています。これらの方針は、臨済宗の伝統的な教えと現代の子育て環境を調和させた、清谷寺ならではの保育理念といえるでしょう。

臨済宗の伝統を活かした特色ある保育活動

福岡県粕屋郡久山町にある清谷寺せいこく保育園では、臨済宗の伝統と精神性を活かした特色ある保育活動を展開しています。柴田親志住職が園長を務める当園ならではの仏教保育は、子どもたちの心と体の調和的な発達を促すとともに、日本の伝統文化に触れる貴重な機会を提供しています。

本堂での坐禅体験と集中力の養成

せいこく保育園では、臨済宗寺院ならではの活動として、定期的に本堂での坐禅体験を取り入れています。清谷寺の本堂は静寂に包まれた厳かな空間で、子どもたちが心を落ち着けて自分自身と向き合うのに最適な環境となっています。

坐禅の時間は、ただ静かに座るだけではなく、子どもたちの集中力を養う貴重な機会となっています。外部の刺激が少ない本堂では、誰にも邪魔されることなく自分自身に集中できるため、日常の喧騒から離れて心を整える体験ができます。

年齢に応じて坐禅の時間は調整されており、年少児は短い時間から始め、年長児になるにつれて少しずつ長い時間取り組めるようになっています。最初は難しく感じる子どもも多いですが、繰り返し体験するうちに自然と坐禅の意義を理解し、自ら進んで取り組むようになる姿が見られます。

年齢坐禅時間主な効果
3歳児3〜5分静かに座る経験、姿勢への意識
4歳児5〜10分呼吸への意識、集中力の芽生え
5歳児10〜15分自己統制力、集中力の向上

坐禅を通じて養われる集中力は、その後の遊びや学びの場面でも活かされています。柴田園長は「坐禅の時間に培った集中力が、子どもたちの遊びの質を高め、一つのことに取り組む持続力につながっています」と語っています。

正しい姿勢と呼吸法の習得

せいこく保育園では、坐禅を通じて正しい姿勢と呼吸法の習得にも取り組んでいます。臨済宗の修行法を子ども向けに優しくアレンジしながらも、その本質的な部分は大切に伝えられています。

坐禅では背筋を伸ばし、安定した座り方を保つことが求められます。子どもたちは自然と姿勢が崩れると体が疲れてしまうことに気づき、正しい姿勢を保とうと努力します。この経験は日常生活における姿勢の改善にもつながり、食事の時間や椅子に座って活動する際にも良い影響を与えています。

また、坐禅中の呼吸法にも注目して指導が行われています。ゆっくりと深く呼吸することで、心が落ち着き、リラックスした状態を体験できます。子どもたちは呼吸を整えることで、自分の感情をコントロールする方法も少しずつ身につけていきます。

清谷寺で代々受け継がれてきた呼吸法を、園児たちの発達段階に合わせて教えることで、自己調整能力の基礎を培っています。イライラした時や緊張した時に、深呼吸をして落ち着く様子が見られるようになるなど、日常生活にも活かされています。

坐禅指導の特徴

せいこく保育園の坐禅指導には、いくつかの特徴があります:

  • 柴田親志住職自らが指導にあたることで、本格的な臨済宗の作法を子どもに分かりやすく伝えています
  • 無理強いせず、子どものペースを尊重した指導を心がけています
  • 音の聞こえ方や呼吸の感覚など、五感を使った体験を大切にしています
  • 集中力が途切れた時の対処法なども優しく教えています

「正しい姿勢と呼吸法を身につけることは、人生の基礎を築くことにつながります。子どもたちが自然と体得できるよう、日々の保育に取り入れています」と柴田園長は説明しています。

習字などの日本文化体験

臨済宗寺院である清谷寺が運営するせいこく保育園では、坐禅だけでなく、習字をはじめとする日本の伝統文化体験も保育活動に取り入れています。特に年長児を中心に、日本の文化や芸術に触れる機会を積極的に設けています。

習字の時間では、筆の持ち方から墨のすり方まで、日本の伝統的な書道の基本を学ぶことができます。集中して一つの字を丁寧に書く経験は、坐禅で養った集中力をさらに発展させる機会となっています。また、自分の書いた文字を見て達成感を得ることで、自己肯定感の向上にも役立っています。

習字の時間は季節の行事と連動して行われることも多く、七夕には「星」、お正月には「初日の出」など、季節を感じる言葉を書く機会を設けています。これにより、日本の四季や伝統行事への理解も深まります。

習字以外にも、和楽器に触れる機会や、季節の和菓子作り体験、伝統的な遊び(お手玉、けん玉、あやとりなど)の時間も大切にしています。これらの活動を通じて、日本の文化への親しみと誇りを育んでいます。

文化体験頻度主な効果
習字月2回程度集中力、創造性、手先の器用さ
和楽器体験季節の行事時リズム感、日本の音楽への親しみ
伝統遊び週1回程度協調性、身体能力、日本文化への理解
季節の和菓子作り年4回程度季節感、食文化への関心、協働作業

禅の精神を取り入れた日常の保育

せいこく保育園では、特別な活動の時間だけでなく、日常の保育にも臨済宗の禅の精神が取り入れられています。食事の時間には「いただきます」の意味を丁寧に教え、食材や調理してくれた人への感謝の気持ちを育みます。また、掃除の時間は単なる作業ではなく、心を込めて環境を整える大切な活動として位置づけられています。

「『自分ではなく、まず相手を思いやる』という禅の教えは、子どもたちの関わり合いの中にも自然と生かされています。喧嘩が起きても、相手の気持ちを考える姿勢が身についてきており、思いやりの心が育まれています」と保育士の方は語っています。

このように清谷寺せいこく保育園では、臨済宗の伝統と精神性を活かした特色ある保育活動を通して、子どもたちの心と体のバランスのとれた発達を支援しています。ただ備え付けの遊具で遊ぶだけでなく、身近にあるものを使って自ら遊びを考え出す力、物質的な豊かさよりも人との関わりを大切にする価値観、そして自分自身と向き合う静かな時間の大切さ—これらはすべて臨済宗の教えに根ざした保育理念から生まれています。

柴田親志園長は「子どもたちが将来、どんな状況に置かれても自分の心を見失わず、周りの人とともに幸せに生きていける力を育むこと」を大切にしており、それが臨済宗の寺院が運営する保育園ならではの特色となっています。

せいこく保育園での子どもの成長過程

清谷寺が運営するせいこく保育園では、臨済宗の教えと少人数制保育の環境を活かした独自の保育プログラムを通じて、子どもたちの健やかな成長を見守っています。柴田親志園長は「子どもたち一人ひとりの成長過程を大切にし、丁寧に向き合うことで、自分らしさを発揮できる子どもに育てたい」と語ります。

コミュニケーションによる言葉の発達

せいこく保育園の最大の特徴である少人数制保育は、子どもたちの言葉の発達において大きな効果を発揮しています。園では先生と子どもたちの間で密なコミュニケーションが取れる環境が整っています。

少人数だからこそ可能な丁寧な言葉がけと応答的な関わりにより、子どもたちは自然と豊かな語彙を身につけていきます。保育士は子どもの発する一つひとつの言葉に耳を傾け、適切に応答することで、子どもの言語習得を促進しています。

福岡県久山町という自然豊かな環境の中で、季節の移り変わりや自然の営みを感じながら、様々な体験を言葉で表現する機会も豊富です。例えば、園庭で見つけた虫や植物について話し合ったり、散歩で見た景色を絵や言葉で表現したりする活動を通じて、子どもたちの語彙は日々増えていきます。

年齢言葉の発達の特徴せいこく保育園での取り組み
0〜1歳喃語から単語へスキンシップを取りながらの丁寧な言葉がけ、わらべ歌遊び
2〜3歳二語文から短い文章へ絵本の読み聞かせ、日常会話での応答的関わり
4〜5歳会話の広がり、物語の理解本堂での法話、坐禅後の感想共有、グループでの話し合い活動

柴田園長は「会話を重ねることで言葉を覚えたり語彙力が増えますし、相手の話を聞いて自己表現ができる子どもに育ちます」と指摘します。臨済宗の寺院である清谷寺の静かで落ち着いた環境も、言葉の獲得に好影響を与えています。

自己表現力と傾聴力の育成

せいこく保育園では、子どもたちが自分の思いや考えを表現する力と、相手の話に耳を傾ける力をバランスよく育むことを大切にしています。臨済宗の教えに基づく「自分を知り、他者を尊重する」という理念が、日々の保育活動に反映されています。

朝の会や帰りの会では、一人ひとりが自分の話をする時間と友達の話を聞く時間が確保され、表現することと聞くことの両方の力を養っています。この実践は単なる保育活動ではなく、臨済宗の「問答」の精神にも通じるものがあります。

自己表現を育む主な活動

せいこく保育園では、子どもの自己表現力を育むために様々な活動が取り入れられています。園の行事や日常の保育の中で、以下のような取り組みが行われています:

  • 朝のお集まりでの「今日の気持ち」の発表
  • 創作活動(絵画、粘土、自然物を使った工作など)
  • 季節の行事での役割演技
  • 習字を通じた文字による表現(年長児)
  • お寺ならではの行事での体験発表

特に年長児になると、単に自分の気持ちを表現するだけでなく、「なぜそう思ったのか」「どうしてそう感じたのか」という理由も含めて話せるように成長していきます。これは臨済宗の「見性」(自己の本質を見極める)という教えにも通じる重要な成長過程です。

傾聴力を育む環境づくり

久山町の清谷寺という静かで落ち着いた環境は、子どもたちの傾聴力を育むのに最適です。本堂での坐禅体験は、単に姿勢を正すだけでなく、周囲の音に耳を澄ませ、自分の内側の声に気づく練習にもなっています。

保育の中では、以下のような傾聴力を育む活動が日常的に行われています:

  • 友達や先生の話を最後まで聞く習慣づけ
  • 「聞いたこと」を自分の言葉で伝え返す活動
  • 絵本の読み聞かせ後の感想シェア
  • 自然の音(鳥のさえずり、風の音など)に耳を澄ます時間
  • 音楽を聴き、感じたことを表現する活動

柴田園長は「傾聴することは、相手を尊重する第一歩です。静かに耳を傾け、相手の言葉を受け止められる子どもは、人間関係を築く力も自然と身についていきます」と語ります。

思いやりの心と自己肯定感の醸成

せいこく保育園では、臨済宗の「慈悲」の精神に基づき、他者への思いやりの心を育むとともに、一人ひとりの子どもの自己肯定感を高める保育を実践しています。少人数制という環境を活かし、子どもたち同士の関わりを丁寧に見守り、適切な援助を行っています。

物質的な豊かさより人間関係を重視するせいこく保育園の保育方針は、子どもたちが友達や先生との関わりを通して、自分の存在価値を感じ、他者を思いやる心を自然と身につけていく土台となっています

日常生活の中での思いやりの実践

せいこく保育園では、日常の保育活動の中で思いやりの心を育む機会が随所に設けられています:

  • 異年齢交流での年上の子が年下の子をサポートする場面
  • 当番活動を通じた責任感と貢献の喜びの体験
  • 困っている友達への声かけや手助けの奨励
  • 感謝の気持ちを伝える「ありがとう」の習慣化
  • 園内の植物や小動物の世話を通した命の尊さの学び

特に臨済宗の寺院である清谷寺の環境を活かし、「すべての命に対する尊重」という仏教の教えを、子どもたちが体験的に学ぶ機会が豊富です。久山町の豊かな自然の中で、季節の変化や生き物との出会いを通して、思いやりの心は自然と育まれていきます。

自己肯定感を育む関わり

せいこく保育園では、子どもたちの自己肯定感を高めるために、以下のような関わりを大切にしています:

保育者の関わり子どもへの効果
一人ひとりの良さや頑張りを具体的に認める言葉がけ「自分は価値ある存在だ」という実感
子どもの意見や選択を尊重する場面の設定自己決定感と自信の獲得
挑戦を見守り、過程を評価する姿勢チャレンジ精神と粘り強さの育成
坐禅を通した自己と向き合う時間の確保自己認識と自己受容の深まり
失敗を成長の機会として捉える環境づくりレジリエンス(回復力)の獲得

柴田園長は「子どもが自分を大切にする方法を学ぶことができると、他人を思いやれる心の余裕も持てるようになります。これがせいこく保育園が大切にしている『自己肯定感と思いやりの心』の循環です」と説明します。

園と家庭の連携による成長の共有

せいこく保育園では、子どもの成長過程を家庭と共有し、ともに見守る体制を大切にしています。保護者会や個人面談、連絡帳などを通じて、園での子どもの様子や成長の喜びを伝えるとともに、家庭での様子も積極的に聞き取り、一貫した関わりができるよう努めています。

福岡県久山町という地域コミュニティの中で、寺院である清谷寺が運営する保育園という特性を活かし、地域の行事への参加や高齢者施設との交流なども行われています。これらの活動を通して、子どもたちは社会の一員としての自覚や役割も少しずつ身につけていきます。

このように、せいこく保育園では臨済宗の教えと少人数制保育の利点を活かしながら、子どもたち一人ひとりの言葉の発達、自己表現力と傾聴力の育成、思いやりの心と自己肯定感の醸成を丁寧に見守り、支援しています。柴田親志園長を中心とした保育者たちの温かな関わりの中で、子どもたちは心豊かに、たくましく成長していきます。

まとめ

福岡県久山町にある臨済宗「清谷寺」が運営するせいこく保育園は、物質的な豊かさよりも人間関係を重視する独自の保育理念を持っています。

柴田親志園長の下、少人数制を活かした一人ひとりへの丁寧な関わりが特徴です。子どもたちは本堂での坐禅体験を通して集中力を養い、正しい姿勢と呼吸法を自然と身につけていきます。

また、習字などの日本文化に触れる機会も多く、伝統を尊ぶ心も育まれています。臨済宗の教えを基盤とした保育環境では、子どもたち同士のコミュニケーションを大切にし、自己表現力と傾聴力がバランスよく発達。

思いやりの心と自己肯定感を育む保育実践により、周囲と調和しながらも芯の強い子どもたちが育っています。仏教保育の良さを現代に活かしたせいこく保育園は、久山町の貴重な教育資源となっているのです。